色つきリップ〜紅い唇〜
嬉しさと
驚きと
切なさで
胸がいっぱいで
泣きながら首を横に振るのが精一杯の、やっぱりダメなわたし。
急に泣き出したわたしを見た大野は驚いて
「どうしたんだよ?」
そんな言葉をくれるから
涙がますます溢れてくる
バサッとわたしの顔に忘れ物のタオルを投げて困ったように机に腰掛け心配そうにわたしを見る
そんな大野の不器用な優しさに
わたしはいったい
何回助けられて来たのだろう……?
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