色つきリップ〜紅い唇〜
 


『最後の試合になるかも知れないから……』


そう桃ちゃん言って、試合のスコアをつけさせて貰ったわたし。


ゆっくりとこの試合を目に焼き付けておきたい……そう思ったけれど


マネージャーとして、わたしもこの試合に参加したかったから。


でも、相手チームの第1東中学校はやっぱり強くて。


みるみる開いていく点差に、泣きそうな気持ちになる。


「ファイト!!」


大きな声で声援を送る。
祈るように声援を送る。


「頑張れ!!」


誰も諦めてなんかいない。
泣くもんか。




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