色つきリップ〜紅い唇〜
 


速攻で繋ぐパスもカットされ、ボールは軽々と相手のゴールへ吸い込まれてゆく。


焦り出す部員たち。


ディフェンスが荒々しくなり、ファールの数が増えていく。


「落ち着いて!!」


相手チームのシュートがリングから零れて、そのボールを大野がジャンプしてしっかりと受け取った。


「大野キャプテン!!ナイスリバウンド!!」


桃ちゃんが目に涙をいっぱい溜めて、そう叫んだ。


速攻!!


わたしたちのチームは速攻の練習を繰り返し重ねて来た。


オフェンスがすかさずゴール下に走る。




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