色つきリップ〜紅い唇〜
手を伸ばせばいつも
当たり前のように
受け止めてくれていた大野
好き
とか
嫌い
とか
そんなことじゃなくて
『友達でもいい』
そんな気持ちで触れることも
許されない?
大野がわたしを見つめる。
その瞳に吸い込まれそうで
さっきの『怖さ』が
『変わる』ことの怖さが
わたしを震えさせる
『わたしたち
今までと同じじゃ
いられないんだね……』
そんなこと
わざわざ言わなくても
きっと大野にはわかってしまうんだ
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