色つきリップ〜紅い唇〜
「美咲、答えなんかいくらでもあるのよ」
「え?」
「答えはいくらでもある。だから、答えは『出す』ものじゃなくて『気付く』ものなの、わかる?」
「気付くもの?」
「そう、たくさん泣いて、たくさん悩んだその先に答えはあるの。
美咲がまだ答えがわからないのなら……それはもう少し『悩む時間』が必要ってこと」
「えぇ〜!!」
そう言って肩を落とす。
「『立ち止まれる時間』なんて、長い人生の中そんなにないものよ?ママは美咲が羨ましいな」
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