ライナーアンドザ・スカイ

見えぬ接近



「シンゴ行こうぜ」

「ああ」


放課後、裏庭通いがすっかり習慣になってしまった。


どの部にも入らず、ほぼ毎日、雨が降ってさえいなければ校舎裏で草と格闘する俺らって一体……

一応、青春真っ只中なのに。


まあ、俺は部活なんて興味ないんだけど。



荷物ごと裏庭へ向かい、外に出て一瞬目を細めた。

まるで初夏のような日差し。


俺たちはブレザーを脱ぎ、シャツの袖を肘まで捲し上げた。


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