ライナーアンドザ・スカイ
軍手とバケツと鎌を成瀬から渡され、作業を開始した。
最近では随分と土肌が見えてきた。
三分の二は終わったように見える。
成瀬はただ慣れただけなのか、毎日のように会長が顔を出してくれるのが嬉しいのか、作業のスピードが速くなった。
そして、何より楽しそう。
青春の代名詞と言ってもよさそうな野球部。
彼らよりも、成瀬の方がよっぽど青春しているんじゃないだろうか。
隣のグランドで練習する野球部の声をぼんやりと聞きながら、いつもそう思う。