ライナーアンドザ・スカイ
一言「わかりました」と言って、屋上を出た。
ドアを閉め、薄暗い空間に溜め息をつく。
階段を下り廊下に出ると、ガタンという音が響いた。
それは生徒会室のドアが閉められた音だった。
「副会長……」
怪訝な目つきでこちらへ歩いてくる。
「ああ、さっきの」
俺まで数メートルに迫って、突然合点がいったような顔をした。
副会長はそのまま俺の横で立ち止まり、俺の顔をしげしげと眺めた。
「ふられたのかな?」
「は……?」
「そんな顔してるよ、君」
そう言って涼しげに微笑んだ。
ふられた?
冗談じゃない。
今自覚したばかりだっていうのに。