ライナーアンドザ・スカイ


日曜日、来てしまった。


副会長から聞いた待ち合わせ場所。


会長、どんな顔するかな……

怒るだろうな。


最近二人になる事がなくて、まだ呼び方や敬語については何も言われていない。

まずはそれについて、ガツンと食らうことになりそう。


「何であんたがいるんだよ!」


き、きたー!


「す、すみません!」


思わず敬語で謝って振り返る。

そこにはいつもと何も変わらない……

制服姿の会長が立っていた。


「日曜なのに何で制服……」

「日曜出勤!
んなことよりなんであんたがいんだ?」

「ふ、副会長に代理を頼まれて!」


久しぶりにパワフルな会長を見て、対応に焦る。


「逃げやがったなあの野郎……」


そんな顔したら眉間にしわができてしまいますよ!

なんて口に出して言えるわけがないのだけれど


「やっぱり、副がよかった?」


とは、頑張って言ってみたり。


じろりと睨まれ、心の中で謝る。


「あんた、ケンカできる?」


「へ?」


「向こうが手を出してきたら応戦できるかって訊いてんの」



手を出す……応戦……?



……ぼくら、交渉に行くんですよね?



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