ライナーアンドザ・スカイ
次の日。
会長にCDの件はどうなったか尋ねる。
というのを口実に、昼休みの屋上に向かった。
しかし、前と同じく会長の姿はない。
煙草のにおいだけ。
迷わずはしごを上るとやはりそこにいた。
「ヒナちゃん」
反応がない。
前と同じように大の字になって、その手には煙草。
これ、本当に危ないと思うんだけど。
火傷したり服に火がついたりするかも、なんて考えないのかな。
俺は会長をまたいで、その手から煙草を取り上げようとした。
その瞬間、会長の顔が歪む。
まただ。
なんだか微笑ましくて笑ってしまった。
また先生に煙草を取り上げられる夢だろうか。
その先生が、ただでさえ会長をよく思ってない担任だったら災難―――
……あれ
先生って……
誰だ?