ライナーアンドザ・スカイ
一週間後。
昼休みに会長が俺のクラスにやってきた。
「秋山くん!許可下りたよ!!」
突然やってきて大きな声を出した会長。
クラスがどよめいた。
俺はクラスメイトがどんな顔をしているのか気になったけれど、満面の笑みで駆け寄ってきた会長から目が離せなかった。
「あの、『KS』のですか?」
「そう!」
「よかったですね!」
「秋山くんのお陰!ありがとー!!」
そう言い残すと、中学の県記録を持つ足で颯爽と走り去って行った。
本当に嬉しかったんだろうな。
わざわざ教室まで来るなんて。
「仲良さそうじゃん」
横に立っていた成瀬が、からかうように言った。