ライナーアンドザ・スカイ
毎日は嫌がられるかと思い、数日に一度だけ、俺は屋上を訪ねるようにした。
文化祭の準備で疲れているのか、会長は上の方で寝ていることが多い。
それでも起きているときは、やっぱり低めのテンションで相手をしてくれる。
寝たばこをしているときは無理やりにでも起こすことにした。
そうすると、不機嫌そうに起き上がって煙草を吸い始める。
不機嫌でも、他の場所で怒られるのと比べたら全然怖くない。
もしかすると、屋上にいると会長は眠くなるのかもしれない。
だからテンションが低いんだ。
「ヒナちゃん、文化祭終わったら一度でいいからデートしてよ。俺手伝い頑張ってるし」
「先輩と呼べ。そしたら考えてやる」
「そこをなんとか」
「いやだ」
「そこをどうにか」
「いやだ」