ライナーアンドザ・スカイ


沈黙の中、うまく動いてくれない手をゆっくりと動かし髪を留めた。


俺は今どんな顔をしているのだろう。

とんでもなく情けない顔をしていそうだ。


出来上がったお団子を見つめながら、遠くに聞こえる車の音や生徒の声に耳を澄ます。


そこに突然、会長の声が割り込んだ。



「だからいいんじゃないの?」


これを合図にしたように風が止み、今まで流されていた煙が周辺に留まる。

一気に煙たくなってしまった。




「私は、永遠を保証されたものに価値なんか感じない」

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