初恋をもう一度
「美智はっ?今どこっ!?」
あたしが突然大声をあげたからか、みんな一斉にあたしを見る。
でも。
だけど。
もし運命が繰り返されるなら。
もしかしたら、美智は…
「…駅に向かって歩いてったけど。」
「葉月?どーした?」
「あたし、美智んとこ行ってくるっ!!みんなはもう帰ってていいよ。」
「待って。オレも行くよ。原因はオレだし。」
「ダメっ!優樹は来ないで。あたし一人で何とかするから。」
優樹が来ちゃったら、逆効果な気がした。
女の勘ってヤツ。
そしてあたしは駅に向かって、走りにくいゲタをならしながら、精一杯急いだ。