初恋をもう一度
「美智っ!!」
駅近くの公園のベンチに、美智の後ろ姿を見つけた。
よかった、まだ生きてた…
それだけでホッとする。
「葉月… と隆史?」
泣きながら顔を上げた美智が少し驚いた顔をした。
「大丈夫か?」
隆史がそっと、美智に近づく。
コクンと恥ずかしそうに、小さく頷く美智。
隆史の手が、美智を抱きしめたいって言ってる。
隆史の足が、美智の前でひざまずきたいって言ってる。
「葉月、あたし失恋しちゃった。」
泣き笑いみたいな顔で美智はあたしを見上げて言った。
「うん。」
あたしは、何て言ったらいいの?
ねぇ、美智にどんな言葉をかけてあげたらいい?
どうして…どこから運命は狂いはじめたの?
こんな予定じゃ、なかったのに。
あたし、何か過去とは違う行動をしちゃったんだろうか?
違うことって言ったら、あの恥ずかしいメールを送んなかったぐらいで…
!?