初恋をもう一度
優樹もなんだか口数が少なく、あたし達は無言のまま歩く。
どうしよう。
「あの…さ、とりあえずどこ行く?」
あてもなく歩く優樹に、あたしはたずねた。
「あ、ごめん。えと、どーしよっか?どっか行きたいとこある?女の子って、カフェとか好きだよね?」
優樹が何だかテンパってる気がして、いつもと様子が違う。
なんていうか、緊張があたしにも伝わってくるような。
そんな優樹に、あたしも更に緊張しちゃう。
「えっと、どこでもいいよ。普通に川のとこの河原とかに座っちゃってもいいし。」
いつも通う通学路には、川が流れていて、そこの河原の芝居には結構高校生のカップルとかが座って語ってたりしてる。