初恋をもう一度


あたしを見つめる大きなクリクリした瞳。

ヤバい、ドキドキするっ!

「オレ、葉月が好きだよ。あの日、お前が隆史の手をとった瞬間、すげー辛くて。前を歩くお前らを見てらんなかった。正直、美智に告られた時もさ、オレの頭んなかは葉月のコトばっかあってさ、考えてる余裕なかったんだ。」

「…ウソ。」

知ってたけど、でも優樹に思われてるなんて確証はなかった。

こんなに思われてたなんて思わなくて、思わず呟いた。

あたしの瞳に、うっすら涙がにじむ。

好きな人と両思いになれることが、こんなに感動することだなんて知らなかった。

「だからオレと、付き合って欲しい。」


真っ直ぐとあたしを見つめるキレイな瞳を見上げながら、あたしは返事に詰まった。

あたしの脳裏に浮かんだのは、美智のコト。

隆史を信じてるし、大丈夫だと思う自分もいる。

でも怖い。

優樹の気持ちを受け入れるのが怖いよ…


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