初恋をもう一度
「おっ、噂をすればってやつ?」
隆史があたしに意味ありげに笑う。
もうっ!///
「優樹!どーしたの?」
あたしの言葉に、優樹は少し不機嫌そうに答えた。
「プリント提出忘れてて、出してきてたら遅くなって。葉月の下駄箱みたらまだ靴残ってたから覗きにきた。」
「あ、そーなんだ。えと…」
あたしがしどろもどろに答えてたら、横から隆史が口を挟む。
「じゃあオレもう帰るからさ。優、葉月と一緒に帰んなよ、一人で帰るのは寂しいんだとさ☆」
「はぁ?誰もそんなこと言ってないし!」
恥ずかしくて、あたしはつい声を張り上げてしまった。
「はいはい。じゃ、オレ行くから。あとはごゆっくり~♪」
教室のドアに向かい、手をふりながら去っていく隆史。
教室にはあたしと優樹の2人残される。
気まずい沈黙。