初恋をもう一度
付き合ってから、初めて恋人っぽいことしたかもしれない。
手を繋いだだけなのに。
ドキドキが止まらなくて。
キスなんてしちゃった日には、どーなっちゃうんだろう?
きっと恥ずかしくて死んじゃうよ。
「なぁ。今週日曜暇?」
突然優樹がぶっきらぼうに聞いてきた。
「何も予定はないけど。何で?」
「あー、受験で忙しくなる前にさ。2人でどっか行かね?」
2人でって言葉に、またドキドキする。
初デートだ☆
「…うん。」
恥ずかしくて、小さく返事をして頷いた。
「じゃあ、駅前に11時集合な。」
そう言って、優樹はまたそっぽを向く。
繋いだ手だけが、正直だった。