初恋をもう一度


「あ、ママ?着いた?今行く。」

「ごめん、優樹。何だった?」

「ううん、何でもない。じゃあまた明日学校で。」

「うん、バイバイ♪優樹も気をつけて帰ってね。」

「あぁ。じゃあな。」

今日1日繋いでいた手を離して、あたしはママの車に向かって走り出す。

優樹が後ろであたしが去るのを待っていた。

車の助手席から手をふるあたしに、手をふりながらその場を去っていく。

そんな彼の後ろ姿を眺めてた。


優樹は、最後に何を言おうとしたのかな…



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