初恋をもう一度
はぁ!?
ちょっと待ってよ、何でそんなウワサが立つわけ?
マジで意味分かんないんですけどっ!
「っおい、吉澤!」
いきなり近くであたしを呼ぶ声がして、びっくりして顔を上げると、あたしを見下ろす担任の怒った顔があった。
「ったく、男とメールしてる暇があったら勉強しろ。今の時期にあんなウワサが流れるなんて、ありえんからな。」
「なっ、違っ!」
あたしが否定する前に、クラスの男子から歓声があがり、あたしの声はかき消された。
「静かにっ!ホームルームに戻る。吉澤の携帯は後で没収だ。放課後、生徒指導室に取りにこい。」
そう言って担任は、また話しの続きをはじめた。
マジ最悪…
杏里の方を見ると、杏里がごめんって手で合図した。