初恋をもう一度
「はぁ。」
ホームルームの後。
もうため息しか出てこない。
ついてない日ってこーゆー日のことを言うんだろうってぐらい、憂鬱な朝の始まり。
「ごめん葉月ぃ~。でもほんと今日はとことんついてないね。」
杏里があたしの前の席に腰掛けて、机に突っ伏するあたしの頭を撫でる。
「もう、ほんと最悪。」
「まぁ携帯は運悪かったけど、変なウワサは気にすんなよ。」
気がついたら隆史があたしのすぐ横に立っていた。
いつもならポンって軽く頭叩いたりとかしそうなのに、やっぱりウワサのせいなのか、ちょっと態度がよそよそしい。
ぎこちない態度に、こっちも少し戸惑う。
だって、クラス中の視線があたし達に集中してるんだもん…
やりにくいなぁ。