初恋をもう一度


そんな感じで、ギクシャクした感じで午前中が終わる。

優樹があたしのとこに来て、漫画とか映画に出てくる男の子みたいに、あたしをかばって誤解を解いてくれちゃったりすることを少し期待してたあたしは、またさらに気分は沈む。

誤解を解いてくれるどころか、朝から会いに来てくれさえしてない。

普通さ、心配とかして様子見に来てくれたりするもんなんじゃないの?

やっぱりなんか、不満はつきない…

「はぁ。」

今日朝から何度ついたか分からないため息をもうひとつついた昼休み、あたしは女の子達の集団に呼び出された。

「吉澤、なんか2年の子達が呼んでるで?」

クラスの男子があたしに声をかけながら、ドアの方を指差す。

見たこともない後輩の女の子達が、あたしにぺこりと頭を下げる。

あたしはわけも分からず彼女たちのもとへと進んだ。


< 156 / 187 >

この作品をシェア

pagetop