初恋をもう一度


放課後。

全く連絡のない優樹が気になって、優樹の教室まで来てしまった。

クラスの女子の視線が痛い…


「優樹は今日風邪で休みだよ。」

優樹と仲のいい男子のクラスメートが教えてくれる。

「マジで?」

その言葉に、少しほっとした。

「マジ。ってか吉澤も大変だな。まぁ頑張れ!」

男の子はそう言うと、あたしの肩をポンと叩いて行ってしまった。

あたしはまた泣きそうになる。

喉の奥で涙をぐっとこらえる。

全員が敵じゃない、分かってくれてる人もいるっていうのが嬉しかった。


優樹は、まだ、何も知らない…


優樹、助けて。



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