初恋をもう一度
優樹に連れて行かれた場所は、人気のない高台の公園だった。
木々が生い茂っていて、わずかな灯りが薄暗く沈んでゆく夕日の中、ポツポツとついていく。
「こっから下に広がる夜景がさ、結構キレイなんだよね。」
そう優樹が言う。
フェンス越しに下に広がる住宅街が、キラキラと輝いて光ってる。
夜空の星がうっすらと輝きはじめて、広がる空は邪魔するものが何もなくて。
ありきたりだけどキレイって言葉しか見つからない。
「よくこんな場所知ってたね。」
あたしの言葉に、優樹は照れたように笑う。
「まぁオレの秘密の場所?落ち込んだ時とかよく来るんだ、一人になりたい時とか。」
2人でブランコに腰掛ける。
「そーなんだ。」
「うん。」