初恋をもう一度
「うん。あ、でもあたしは別に優クンに連れてってもらったワケじゃないよっ!まぁ幼なじみだからさ、小さい時一緒に遊んでて偶然発見したの、あの公園。以来、優クン落ち込んだり何かあると必ず一人であそこにいてさ、あたしが連れ戻す役目だったっていうか、別に2人で行った思い出の場所とか、そんなんじゃないから。って、なんかごめん…」
美智が一生懸命にそう言うから、あたしは笑顔を彼女に向ける。
「うん、分かってる。大丈夫、ありがと☆」
うまく笑えたかな?
美智はほっとした顔をして、自分の話を始めた。
でもあたしは、やっぱりショックで。
2人だけの秘密の公園だと思ってた。
優樹しか知らない場所に、初めて連れてきてくれたのはあたしだけなんだと自惚れてた。
そっか、美智と発見した場所だったんだ。
毎回、優樹が辛い時、悲しい時、そばにいたのは美智なんだ…