初恋をもう一度


「うーん、そうだなぁ。とりあえず美智に言ってみたら?あの子、泣きそうだけど、何も言わないで優樹に告るのもショック大きいだろうし。」

「うん…。頑張る。」

たとえ夢の中でも美智の泣きじゃくる姿が頭に浮かんで、気が重くなる。

でも言わなきゃあたしはこれから先、ずっと後悔することになる。

「あたし達は葉月の見方だからね☆」

杏里がにって笑いながら言った。

「何勝手にあたしも入れてるわけ?」

真由美が冷たく言う。

「えぇっ!?真由美は美智の見方なの?」

「見方って…別にケンカするわけじゃないんだから。ただ葉月が美智に遠慮するのは良くないと思うし、2人共、後悔しないようにしてほしいなって思うよ。」


真由美の言葉は、あたしの心にじーんときて、あたしは、もっと早く打ち明けておけば良かったと思った。


< 34 / 187 >

この作品をシェア

pagetop