スターゲイザー

「……あの」





意を決して一言。
一言というには少し物足りない感じもするが、声をかけづらい雰囲気がでていたのだ仕方ない




そんな言葉に気付いてか気付かずにか少年はマイペースに口を開いた。




「この位置は凄く、綺麗に星が見えるんです。ここって都会でしょ、都会の中でも珍しく澄んだ空が見えるんです。進学して間違いじゃなかった」




まだ幼さの残るアルトの声で一言一言はっきりとやけに聞き取りやすい声でそう言い切ったあと少年はくるりと顔を私の方に向けた