PURE ~ずっと忘れない~
「亜紀ぃ、私、産んでいいのかなぁ…。
何か、猛と付き合ってたのが、夢だった様な気がするよ。

一人で産んで育てる自信ないよぉ…。

猛がいたから、産む決心したのに…。

私だって、まだ16なんだよ?

まだ、遊びたいのに…。

もう……ヤダ。」

そう言って、机に向かって行って、鉛筆立てに刺してある、カッターを取り出した。


「美月…?」

「ごめんね?亜紀…。」

そう言って、手首にカッターを押し当てた。

「止めて、美月!!」

カッターを握る腕を掴んで、引き離そうとした時。


「キャアァァ。」

あたしの腕を払い除けようとした時だった…。

あたしの右腕が切れて、血が流れ始めた…。
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