PURE ~ずっと忘れない~
「亜紀…。」

ベッドの横に座ると同時に美月が部屋を出て行った。


「亜紀…。無事で良かった…。マジ、焦ったんだからな?」
直樹君の目には、大粒の涙が溜まっていた。

「直樹君…泣いてるの?」

「ばっ…ばか。泣いてねぇよ」

そう言って、後ろを向いて、涙を拭いてた。

「心配させて、ごめんね?」

「もう。ホント、心配ばっかかけやがって…。

俺の心臓が、もたねぇよ。」

「寿命、縮めちゃったね…。」

「まったくだ。

早死にしたら、お前のせいだかんな?」
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