PURE ~ずっと忘れない~
その言葉に、美月と直樹君も俯いた。

「帰ってくるもん!絶対に、帰ってくるもん!

あたしは、そう信じてる!」

「亜紀…。私も信じるよ。猛は帰って来てくれるって。私は
この子の母親だもん。

私がしっかりしないとね?」

そう言いながら、お腹を摩る美月。

「16歳の子供が、子供を産んで育てられるのかしら…?」

冷めた目で、美月を見るお母さんに腹が立った。


「そんな、言い方しないでよ!お母さんに、美月の何が分かるの?

何にも知らないくせに、説教しないで!
あんたみたいな、人を見下す事しか出来ない人が、立派な

子育てしてきたの?」


「亜紀、傷にさわるから、もう止めろ。」

あたしを止めようと、宥めてくれるけど、止まらなかったんだ…。


「まぁ、何?

またあなたは、親に向かって…。」

「煩いんだよ!

あんたは、あたしを見下してんでしょ?
お姉ちゃんといっつも比べてさぁ、何しても褒めてくれた事
なんか、無かったじゃん!」
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