PURE ~ずっと忘れない~

猛君の失踪・③

「あり…がとう…。
亜紀、私行って来るね?」涙を拭きながら、病室を出て行った。


「美月ぃ…良かったね?

ホント良かった…。」

凄く嬉しくて、やっとこれで、元通りになれるんだ…。

そう思うと、また泣けてきた。


「亜紀…。」

直樹君も涙を浮かべながら、あたしを軽く抱きしめてくれた。


あたし達は、暫く言葉も無く、抱き合って泣いていた。
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