PURE ~ずっと忘れない~
「では、また何か有ったら、声かけて下さいね。」

そう言って、病室を出て行った。

「お姉…ちゃん。」
「亜紀ぃ…。」

何年振りかに、二人で抱き合って泣いた。

「お母さん…ごめんなさい…。

勝手に、家出して…。いっぱい心配かけて、ごめんね?

でも…あたし今、凄く幸せだよ?」

お母さんの手を握り絞めて、謝った。

すると、お母さんはあたしを目で見て、
軽く瞬きをした。

その顔は、いつもの厳しい顔でなくて、
天使の様な、優しく微笑む顔だった。


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