PURE ~ずっと忘れない~
「よし!出来た。」
最後に塗ったグロスの筆を置いた。

綺麗って言ってくれるかなぁ…。

時計を見ると、待ち合わせの時間の30分前だし!

「ヤバッ!時間ないし!」

服に合わせた、黒のバッグに荷物を詰めて、慌てて部屋を出た。

「もう、来てるかなぁ…。」

駅に着くと、直樹君の単車が見えた。

「ヤバイじゃん!」
普段あまり履かないヒールで走ったから足痛くなってきた。
「亜紀!」

声のした方を見ると直樹君がいた。

「ごめ~ん。待たせちゃったね。」

何か、直樹君フリーズしてない?

何か、あたしおかしいのかなぁ…?


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