PURE ~ずっと忘れない~
カチャ。 「亜紀、携帯で誰と喋ってるんだ? 見せなさい。携帯は、くだらん話しをする為に与えたんじゃないぞ? 貸してみなさい。」 あたしの持っている携帯を取ろうとした。 「何で、隠す?見られて困る人と毎晩話しているのか?」 ちが…。違うよ、お父さん。何で、そこまでされなきゃいけないの? そんなに信用ないの? 「止めて?お父さん!! あたしが誰と 話ししようと勝手じゃない!」 一瞬のスキをついて部屋から出て、階段を降りた。 「待ちなさい、亜紀!」 靴も履かずに、携帯だけを握りしめて、外へ飛び出した。