PURE ~ずっと忘れない~
「ハア…ハア…ハア…」 何処まで走ったんだろう…。 気が付いたら、繁華街まで来ていた。 道行く人が、あたしをチラ見して行く。 直樹君…。もうやだぁ…。 涙がとめどなく零れ落ちる。 あたしの手の中で 携帯が鳴った。 ディスプレイを見ると直樹君だった。 急いで通話ボタンを押して必死に話しかけた。 「もしもし?直樹君?あたし…。あたし…。」 「もしもし、亜紀ちゃん?どうしたの?」 泣きながら喋るあたしに、優しい声で 問い掛けてくれた。
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