PURE ~ずっと忘れない~
どうして、あんなにスラスラと恥ずかしいセリフが出てくるんだろ…。

直樹君は、恥ずかしくないのかなぁ?


「亜紀ちゃ~ん。待って!」

ん!?

振り返ると、ダッシュしてくる直樹君の姿…。

足が速いから、すぐに追い付かれた。


「ハァ…ハァ…一人で行くなよ!お前、女の子なんだから…。んなの、俺、行くし!」


「ごめん…なさい…。」

「ん…。」

あたしの右手を掴んで、指を絡ませてきて、恋人繋ぎをした。

「久しぶりに花火した。亜紀ちゃんは?」

「あっ…あたしも。」

ヤバッ!声が裏返っちゃった…。


何か、あたし超~恥ずかしい。


顔が、真っ赤になるのが分かるから、慌てて俯いた…。


「プッ…亜紀ちゃん最高だよね。」


直樹君が、ケラケラと笑い出すから、余計に顔がほてってくる…。


自販機の前に来た。
真っ暗な中、自販機が明るくて、あたし達を照らしてくれた。

「亜紀ちゃん。」


「なに…?」


ゆっくりと直樹君に視線をもって行くと

あたしの頬に、直樹君の手が触れた瞬間

ドキドキドキ…。

あたしの心臓の音が速くなる。


直樹君とあたしの唇が触れ合った…。
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