15歳、終わらない3分間
彼らはみんな優しい。

私なんかにも他のみんなと変わらずに声をかけてくれる、話をしてくれる。


それでも、そうだとしても。



壁を感じてしまうのは、余りにも身勝手なのだろうか。


例え受け入れてくれるのだとしても、そこに辿り着けない、怖くて踏み出せない。

どうして?

私はそこまで臆病ものなのだろうか。





ぽたりと私の心に青い滴が落ちた。

それはじわりと広がり、やがて他のものまでも染めてゆきそうで。

同時に、屋上で見た青空を思い出させる。


あのとき嘆いたのは、何も出来ない自分。

この状況、この教室で。

みんなが笑ってくれて、色んな話を聞いて、心の中を覗いて。


それでも、私はその輪の中に足を踏み入れられないのだろうか。

それでも、私はその輪の中に入ろうとおもえないのだろうか。


 
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