セツナイオモイ
扉の向こう
「扉の向こう」
お別れしたのは
ある春の午後
お洒落な喫茶店で
大好きなパフェを食べながら
必死で笑顔を作ったね
最後くらいは笑って別れようと
精一杯の笑顔で別れた
あれから
何度あなたを思い出しただろう
隣にいることが
当たり前で
あなたを失ってから
私は何かが足りないと感じていて
でも季節は過ぎ
大人になっていく
あなたが働いているという店
友達から聞いて
店の前まで行ったのに
勇気が出なくてあきらめた
逢いたい
逢いたい
少し大人になったあなたに逢いたいのに
逢うのが怖い
友達を演じても
心の中に隠れたときめきが
あふれ出すから
あの扉の向こう
「いらっしゃいませ」と微笑むあなた
想像しただけで
こんなにもドキドキして
逢いたいのに
逢えない
あの扉を開ける勇気をください