鬼と龍
教室で、陰陽が手紙を見る。全部見終わって、
隣りの蘭々に
「な~、付き合って下さい。って何??どんなことするの??」

「一緒に帰ったり、一緒にいたりなど、かな??人間って好きな人とやっぱりいたい生き物だからさ~。」

「へ~、」

「どっ、どうするの??」

「全部断るに決まってんじゃん。」
蘭々が胸を下ろす。
(何この安心感!!確かにかなりカッコいいけど、魔王だよ。でも……この気持ちはー)
陰陽
(まったく人間とは面倒だな。つうか、なんだろ??この手紙読むと俺が蘭々のことに当てはまるな~。)

今日も一日が終ろうとしていた。
陰陽は、たくさんの女子に校舎裏に呼び出し
「ごめん。君とは付き合えない。」
を何回も繰り返していた。
クラスの男子は、今日一日陰陽と蘭々がずっと一緒にいるのに不信感を持っていた。

陰陽が頭を何回も下げる。
ラブレターを渡した女子が近くにいる蘭々を指差して
「この女と付き合っているの??」

蘭々
〈ドキッ〉
っとした。封印したせいで10mぐらいしか離れることができない。ただそれだけなのに……
< 180 / 222 >

この作品をシェア

pagetop