鬼と龍
逢が簡単な料理を作って、凪が珍しく外に料理を運ぶ。

陰陽と蘭々がたくさんの花火を持って来た。

(つうか、春にやる花火ってどうなんだ??)
(まぁ~、楽しいならいいか。)

すっかり暗くなる。夏が近いためか少し蒸し暑く、たまに吹く風に花の甘い香りが交じっていた。
さっそく花火をやろうとしたが凪が
「火は??」

「あっ!!忘れてた。」
凪が
「逢!!本当にバカだね。」
逢が
「うるせ~。つうか、凪も気がつけよ。」
凪が睨み付ける
「何よ!!」
逢も
「なんだよ。」
二人がにらみ合う。
蘭々が手を出して、手から小さな火が生まれる。
「ハイ!!本当に仲がいいね!!」
凪と逢が
「「ありがとう。」」

一つ花火がつくと、色とりどりの花火が暗闇を照らす。
魔王こと陰陽が始めて見る花火に目を奪われて
「キレイだな。」
蘭々も陰陽の花火を見て、
「……うん。」
それを見て、逢が小さなため息をつく。

凪が逢に近付いて、逢の花火を見て
「火ちょうだい!!」
凪に花火を向ける。
「危な!!もっと丁寧に向けてよ。」

「ごめん。ホレ。」

火を渡す。
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