鬼と龍
たくさんあった花火がなくなり、最後に残る定番の線香花火に火をつける。
線香花火に照らされる凪の顔に自然と逢は見とれていた。
凪が線香花火を見ながら、
「逢??」

「うん??」

「明日の闘い死なないでね。」

「なんだよ。俺そんなに弱いって言いたいの??」

「そうじゃないの。ただ……逢に死んで欲しくないだけ。」
逢が顔を赤くして
「凪も死ぬなよ。」
凪の持っていた線香花火の球が落ちた。
「うん。絶対勝とうね。」




陰陽と蘭々の線香花火が終った。

明日の夜、
(最終決戦が始まる。)

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