鬼と龍
完全に身動きが取れない魔王をみて
「私たちがなぜ意思を持ったか分かりませんか??」
魔王が
「知らないな。」
神が
「私と一つになりなさい。自ずから分かるでしょう。」

魔王と蘭々の体から力が抜ける。
(何!!?私の中にある何かが吸収されている。)
魔王が苦しそうに、
「貴様、まさかお前の体の中に一度、俺の魂を吸収して完璧にするつもりか??」

「その通り。本当は使いたくなかったんですよ。魔王の魂が一度弱ってしまい、少し時間がかかりますし。」

魔王が苦しそうにしている蘭々を見る。
(ヤバい。このままじゃ~、蘭々も殺られる。また……繰り返すのか??運命を……嫌だ。)
魔王がありったけの力を入れて、蘭々の頭を掴んでいる手を殴って、蘭々を遠くに吹き飛ばした、蘭々だけを逃がした。
蘭々が
「なんで??一緒に闘おうって言ったじゃん。このままじゃ……」
涙が浮かべる。
陰陽の輪郭がだんだんと薄れていく
「……ごめんな。もう二度と無くしたくないだ。大切な人を俺の目の前で。」

陣が
(まさか覚えていたとは!!)

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