鬼と龍
逢が掴まれていた腕を無理やりほどいて、
叫んだ、
「なんで??逃げた??あのままじゃ~、あの場所にいる人たちが……」
凪が逢に背を向けて、
「仕方ないでしょう。……私たちの攻撃が通じない、そして……逢の闇も消えた、ただ殺されるだけじゃん!!」
手は思い切り握りこぶしを作っていた。

逢が
「でも、……」
(確かにその通りだけど……)

さっきいた場所が紅い炎に包まれていた。
(たくさんの人が……死んだ??俺が……ころした??)

「クソーーーー。」
< 51 / 222 >

この作品をシェア

pagetop