宵闇

暗闇に光るケータイ。


メールの着信を知らせるランプが点滅している。


いつの間にか宵闇は深く濃く、闇を連れてきていた。


ぼんやりとケータイに手を伸ばし、メールを開く。




彼からだった。




見たくない。



とっさにそう思ったのに、震える指は受信メールを開いていた。




”今日はごめん。”




たった、それだけの短い文章。




涙がこぼれた。


< 18 / 29 >

この作品をシェア

pagetop