セット・ボーイ・ムーン

双子の兄である唖基(あき)も僕と同じ事を思っていたようだが、そこはやはり双子で、僕と揃えて閉口していた。
こんな「疑問」は、養成学校時代に捨ててくるべきだったんだ。
しかし僕達は捨てる事が出来ず、隠して銃を持ち、的確に的を撃ち抜く。
「早く自由になりたい」そんな事を言う奴もいた。そこでやはり、僕達は聞くのだ。

「自由ってなんだよ。」

自由の果てに何があるのか?
今と変わらないんじゃないのか?
だって、先人達だって自由が欲しいと散々叫んだ筈だ。でも今の現状はなんだよ。
僕達ずっと銃を持ってるじゃないか。
< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop