ピュア *first love*
体を本棚に押しつけて、右手で髪を耳にかける。そのまま耳たぶを唇で挟んで、囁かれた。
「……好きだよ」
「!」
私の体が震えると、反応を楽しむように耳の中に舌を入れてきた。
「きゃっ!」
彼の吐息とリップ音が、鼓膜の奥までダイレクトに響いて、体中がビリビリと痺れる。
こんなキスもあるの? もう何も考えられなかった。
「や、やだっ」
「あみの顔、かなり色っぽい……かわいいよ」
「もう……やめて……頭おかしくなる……」
顔が真っ赤にほてる。体中が熱でおびていくのが自分でも分かる。
こんな状態になって、私が“やめて”って、言えば、いつもなら止めてくれるのに。
彼は切ない顔で、意外な言葉を口にした。