ピュア *first love*



「二宮くんの言う通り、私はまだ相馬くんが好き。理由は言えないけど、忘れようとしているのも事実……」


だけどね……。



「二宮くんとは付き合えない。忘れるために、利用するみたいで嫌。それにきっと私は……」


ずっと、ずっと。


「相馬のことを……想い続ける?」


二宮くんの問いかけに……静かに頷く。


忘れるよ……彼との楽しかった思い出は忘れる。


だけど、やっぱり自分の気持ちはそう簡単には消えない。


“好き”だった気持ちは忘れられないの。だったら忘れる日が来るまで、想い続けるって……決めた。


たとえ彼には伝えることができない想いでも……。


封印した想いでも……。



心の奥底で、ひっそりと想い続けることだけは許してほしい……。



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