ピュア *first love*
私の過去のトラウマを聞いたからか、それ以上何もしてこなかった。
短くなった私の髪に触れると、彼は少しだけ切ない顔をした。
「ごめん……切っちゃった」
「似合っててかわいいよ。でも、また伸ばしてほしいな」
「うん」
髪に触れても、キスはしてこない。やっぱり……我慢させてしまっている?
「キスは平気だよ? ……して」
私の言葉に、彼は遠慮がちに触れるだけのキスをした。
何度も、何度も。
温かなキス。
優しいキス。
なんだか、もどかしい。思わず私から求めた。
「……もっと」