ピュア *first love*



「じゃ……私からする。届かないから、かがんでくれる?」


ゆっくりと顔をあげて、体を離すと、私は彼の首に腕をまわした。


顔を傾けると、目を閉じる彼。私も目を閉じて、生まれて初めて自分からキスをした。



怖さも、恥ずかしさもなかった。


ただ、大好きだという感情が溢れて……。


唇を離してはまた塞ぐ。いつもは私の口内で舌が絡み合っていた大人のキス。


今日は私が彼の口内に舌を入れた。




< 212 / 340 >

この作品をシェア

pagetop